対話主事便りNO14

“対話主事便り”より14
*ポピーのモニターのお仕事をされている方向けにお渡ししている毎月の情報から、子育て中の皆さんにも読んでいただきたい記事を紹介します。
*今回は2016912月に掲載されたものの一部を訂正、加筆して掲載します。

<睡眠>
 だんだん寒くなり夜明けも遅くなってきました。起きるのがつらくなる時期ですね。
平日も休日も早寝早起きをしている子供たちはイライラしにくいそうです。逆に休日の起床が遅い家庭では、子どもの朝の機嫌が悪い・午前中眠たくなる・風邪をひきやすいなど、身体への悪影響があるそうです。

<新聞記事より>
 睡眠の乱れが、イライラや体力・気力の低下など子どもの体に影響しているそうです。特に気をつ
けたいのは、平日と休日の今日時刻が2時間以上ずれている子ども、帰宅後夕方30分以上仮眠する
子、だそうです。
 お休みの日、大人は遅くまで寝ていたい気持ちはわかりますが、子どものためには、いつも通りに
起きて規則正しい生活を送ることが大切ですね。        (北陸中日新聞2016,8,26の記事から)

<家庭という学校>
 全家研の元総裁である外山滋比古先生のお言葉です。家庭という学校では親が先生です。学校には学問を教える先生がいますが、家庭で生活習慣や学び方を教えるのは親です。本来家庭で教えるべきことを、他にまかせてしまう“かっこう症候群”のご家庭が増えているように思います。大変なのはわかりますが、親としてすべきことをするのは当たり前のことです。

<新学期に向けて>
小学校は平成32年、中学校は平成33年に新学習指導要領の全面実施と教科書改訂となります。それに伴って平成30年から一部が先行実施されます。
知識の習得(何を知っているか)→知識を活用(何ができるか)
何を学ぶか→どのように学ぶか

意欲を引き出すさ・し・す・せ・そ   意欲がなえるさ・し・す・せ・そ  
   いごまでがんばったね         っさとしなさい
   んぱいないよ。だいじょうぶ      っかりしなさい
   ごいね。すばらしい!         きにしなさい
   いちょうしたね            んせいにいうよ
   うだね                れじゃ、ダメ


親ばか通信(ブログ版)NO22・23


親ばか通信より23
201412月に発行されたものを手直ししたものです。
最新版はお母さんタイムでお渡ししています。by全家研北陸支部 対話主事
 


親子のコミュニケーションが学力を左右する!    
 
 もうすぐ冬休み。また、多くのご家庭ではご両親も年末年始のお休みとなります。親子
のコミュニケーションも増えるときです。そして、今ができる子の素地を作るチャンスです。

 親子のコミュニケーションが多い子供は学力が高くなっています。聞く話す言葉を
理解する力が育つからです。年末の大掃除やお正月の準備はぜひ親子で一緒にすること
をお勧めします。お正月の遊びはかるたやトランプなど電気や電池を使わないものを
親子一緒にするとよいでしょう。遊びの中で自然と言葉や数の感覚が身につきます。



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親ばか通信より22 
201410月に発行されたものを手直ししたものです。
最新版はお母さんタイムでお渡ししています。by全家研北陸支部 対話主事

よく遊び、よく学べ    
   
なぜ、“遊び”が先になっているかわかりますか?


多くのご家庭・子供たちと接してきてわかったことは、幼児期・小学校低学年の時の遊びの質と親子関係のあり方がその後の子供たちの学習意欲・成績と大きく結びついていることです。この時期、目に見える勉強の出来不出来は学習系習い事もしくは勉強主体の園に通っている子の方が断然有利です。ですが、中学卒業の15歳、高校卒業の18歳まで10年もあるのです。長い目で見ると小さいときによく遊んだ子の方が学力が向上しています。(高学年で逆転する場合が多い)勉強はやり始めてから成果が出るまで時間がかかることが多いものです。焦りは禁物です。(人と比べない)
 具体的にご家庭でできることをいくつか挙げます。
 ・ゆっくりお散歩をする。(買い物ついででもいい)
 ・積木・ブロック・お絵描きなどをする。(電気・電池を使わない遊び)
 ・休日など時間があるとき一緒に戸外で体を動かす
  そして学校に入ったら必ず毎日家庭学習(宿題プラスα)をすることです。
  短時間で十分です。ただし0はいけません。
  (小学生の間は学習習慣をしつける時期、歯磨きや着替えのしつけと同じです)
 ・低学年のうちは110分程度一緒に勉強をする。(宿題も見る)
 ・少なくとも小学生の間は子供が何を勉強しているかを把握する。(学校のノートを見たりポピーを見るとわかります)
 中学卒業までは子供にスマホ・タブレットなどを持たせない努力をすることも大切です。
 面倒かもしれませんが親になったのだから子どものために時間を割くのは当たり前です。






本の紹介63

本の紹介63 2015,12月に発行されたものです。最新版はお母さんタイムでお渡ししています。
もうすぐ冬休み
 ふだんなかなか読書をする時間のないお子様も冬休みにはぜひ本を。まずは絵本や興味のある分野の本を選ぶといいでしょう。大人の方も年末年始の慌ただしい中で、読書タイムでほっと一息という時間が持てるといいですね。
*この1ヶ月に読んだ本の中から数冊紹介します。

<絵本> 
もういいかい  中野真典  BL出版(2015,3
  「もうういいかい」「まーだだよ」絵を見ていると気持ちが伝わってきます。
こんぶのぶーさん  岡田よしたか  ブロンズ新社(2013,3
  ブーさんが昼寝をしたり昆布まきになったりと楽しい絵本です。
おひめさまはねむりたくないけれど  メアリ-・ルージュ パメラ・ザガレンスキー 浜崎絵梨 
そうえん社(2015,3
  眠りたくないけれど布団に入るのは大好きなお姫様。ベッドに入ったお姫様に王様とお妃さまは話します。原書名Sleep Like A Tigerからお話しの内容を想像してみて下さい。
きつねどん  洞野志保再話・絵  ビリケン出版(2014,7
  動物たちを次々にだましたキツネの結末は?ハンガリーの昔話の絵本です。
1つぶのおこめ  デミ さくまゆみこ  光村教育図書(2009,9
  飢饉の年に、村娘のラーニは、褒美を取らせようという王様に「米を一粒だけ」と言いました。インド細密画の技法を取り入れた絵本です。 
ジェーンとキツネとわたし  イザベル・アルスノー ファニー・ブリット 河野万里子 西村書店(2015,6
  仲間はずれにされたエレーヌは学校に居場所がありません。”ジェーン・エア“を読み主人公と自分を重ね合わせます。いじめにあった子どもの心を描いています。高学年・中学生以上に。96ページ

<低学年~>
りんご つがるりんご園の1年間  叶内拓哉写真・文  福音館(2006,5
  青森県弘前市のリンゴ農家の1年をたどる写真絵本です。56ページ

<中学年~>
戦争をくぐりぬけたおさるのジョージ ルイーズ・ボーデン アラン・ドラモンド 福本友美子
岩波書店(2006,7
“ひとまねこざる”の作者H・A&マーガレット・レイが絵本を作り始めたころ、戦禍を逃れて自転車と列車と船でアメリカに渡ったことなどが記されています。絵が豊富です。71ページ
ブロード街の12日間  デボラ・ホプキンソン 千葉茂樹  あすなろ書房(2014,11
  150年ほど前のロンドンを流れるテムズ川、その猛烈な悪臭の立ち込める川で泥さらいをする少年イール。あるときコレラが発生し瞬く間に街中に広がってしまいます。実際にあったことをもとに描かれた物語です。295ページ

<中学生~>
遊んで、遊んで、遊びました シャスティーン・ユンググレーン うらたあつこ ラトルズ(2005,11
  「長くつ下のピッピ」などでおなじみのリンドグレーンの生涯について書かれた本です。彼女の著書には子供の頃の暮らしが随所に表れています。109ページ

<高校生~>
晩年の子供  山田詠美  講談社(1991,10
  10歳の私は犬にかまれ、近いうちに狂犬病を発症して死ぬと信じてしまいます。短編が8
収められています。211ページ
縄文鼎談 三内丸山の世界  岡田康博・小山修三  山川出版社(1996,11
  縄文人の文化のについて様々の方面の識者が語ります。鼎談を記録した会話文なので読みやすくなっています。238ページ

<大人向け>
すごい弁当力!  佐藤剛史  五月書房(2009,8
  弁当は子どもの自己肯定感を育て、大学生にはプログラム・マネジメントの力をつけます。その実践や子供たち・親・学生の感想もたくさん掲載されています。206ページ
もっと弁当力!  佐藤剛史  五月書房(2010,5
  弁当は親子のコミュニケーションを増やし感謝の気持ちも育てます。子育て中の方は是非お読みください。215ページ
できる!を伸ばす弁当の日  竹下和男  共同通信社(2011,10

  著者は小学校の校長時代に、“給食の向こう側”が見える子供を育てたいと「弁当の日」を始めました。手作り弁当と子どもたちの笑顔の写真もたくさん掲載されています。119ページ