小1からの家庭学習の実践1~8
小1からの家庭学習の実践1
幼児期から親子共同学習(幼児ポピー)をされてきた方は、もう家庭学習で子供とどうかかわればよいかが身についていることと思います。
今から家庭学習を始められる方にとっては、親として初めての経験です。この最初の段階で対応を失敗してしまうと、
子供は「勉強はおもしろくない!」と思い、後々まで影響します。 大人だってそうですね。たとえば、友達に誘われてワクワクしながら初めて行ったスケート場。友達には「簡単だからリンクの真ん中まで滑っていきな。」と背中を押されたものの転んでばかりであざだらけ。おまけに寒くて風邪をひき、ともだちには「スケートに向いてないね。」なんて言われたら二度とスケートをしたいとは思わないでしょう。子供の勉強も同じです。 <親の心構え>子供は勉強したくてたまらなくワクワクしています。お母さんもワクワクしいますか?「初めて子供の勉強を見るんだ…。懐かしいしなんだか楽しそう。」まずこの気持ちを持ってください。(楽しく親子で勉強している様子をイメージする)親子で楽しみながらやります。子供にとっては勉強は楽しいもの(遊び感覚に近い)です。楽しく勉強するにはお母さんの笑顔が大切です。
鏡を見て自分の表情を確かめてみてください。
小1からの家庭学習の実践2
<いつから始めるの?> 小学校へ入る2,3か月前から少しずつ始めるのがいいでしょう。幼児ポピー年長版あおどり(¥900)1,2,3月号があると便利です。ない方はA4~B4くらいの白い紙(つるつるしていないもの)に、絵をかいたりするといいでしょう。お父さんやおじいちゃんおばあちゃんに手紙を書くのもいいでしょう。この時期には、本の読み聞かせもたっぷりしてあげてください。絵本だけでなく、物語を耳だけで聴くのも大切です。数ページずつ何日かに分けて読んであげると、聞く耳が育つだけでなく、続きを楽しみにして待つ心や想像力を働かせる力も育つことでしょう。
<勉強を始める前の準備>まず勉強場所です。お母さんがいつもいるリビングやキッチンのテーブルがいいでしょう。そばに子供の勉強道具を置く小さな棚などがあるといいです。間取りの関係などで難しい場合は、勉強道具一式をかごなどに入れ、勉強が終わったら片づけてもいいでしょう。(子供部屋などに)ただし、勉強するときすぐに取り出せるようにしておくことが大切です。
道具も大切です。よい仕事をする職人さんは道具の手入れをきちんとして揃えています。勉強も同じです。必要な勉強道具はきちんと整理して使いやすいように箱などに入れておきます。
鉛筆をすぐ使えるように削っておくことも大切です。
用意する道具の例 (不要なものは入れない)・ Bまたは2Bの鉛筆5本程度(鉛筆削りも近くに用意、ボールペンシャープペンシルはよくない)・よく消える消しゴム・赤青鉛筆1~2本(○付け、コメント書き用)・付箋紙(もう一度やるところなどに貼る)・必要であれば、のり、はさみ、色鉛筆、ミニ定規なども*教材、ノート、下敷きも一緒においておきましょう。*子供をほめるためのシールやスタンプは別にしてお母さんがすぐに出せるようにしておきましょう。
小1からの家庭学習の実践3
<勉強への構え> 勉強場所も決まり道具もそろい、さあ、いよいよ勉強開始です。小学校に入ると勉強と遊びは区別しなければいけません。楽しい勉強イコール遊びながら勉強することではありません。
まず、姿勢です。(姿勢の前に髪の長い子は結ぶかピンでとめて勉強中に髪が下がってこないようにしておきます)成績の良い子は姿勢がいいものです。・椅子の背もたれによしかかりません。(背筋を伸ばす)・机とおなかの間にグー(握りこぶし)が一つ入るくらいにしましょう。・ おへその場所を教材の真ん中と同じところに来るようにしましょう。(小1,2ポピーには教材の中心にしるしがついています)・目と机の間は20~30cmくらい離します。・足はできるだけぶらぶらさせないようにします。・肘はつきません。・左手(利き手と反対の手)は机の上に出して書く紙(ノートや教材)にパーにしておきます。 (手で支えるということ)
<勉強開始>入学前は「これからお勉強を始めます。」と声に出して言うようにしましょう。これは小学校の授業の開始の合図の言葉です。終わったら「これでお勉強を終わります。」と声に出して言いましょう。勉強の開始・終了を言葉で表すことによって、勉強と遊びや日常生活との区切りを意識させることができます。だらだらとながら勉強をする悪い癖をつけないためにも、ぜひ実行してください。
小1からの家庭学習の実践4
<子供はまねる>鉛筆の持ち方、文の読み方、文字の書き方…、大人から見ればイライラするほどたどたどしいこともあります。当たり前です。子供は勉強に関しては初心者です。そこでお母さんの出番です。お手本を示しましょう。
子供はまねて覚えるものです。
言葉もそうですね。
生まれた時から聞いてまねて覚えたはずです。正しい鉛筆の持ち方をして見せます。子供がうまくできないときは優しく手を添えてあげてもいいですね。文は読んでみてあげましょう。(必ずワンセンテンス以内で)このとき、文字を指でたどりながら
ゆっくりはっきりと読みます。その後、子供に同じところを読ませます。きっと驚くほど上手に読めます。
うんとほめてあげましょう。文字もお母さんが書いてあげます。その上をなぞらせてからその横に書かせると、これも驚くほど上手に書けるようになっています。必ずほめてあげましょう。
<勉強のさせ方のコツ>
ゆっくり丁寧にさせましょう。早くすることを要求されると
子供は適当に勉強することを覚えます。(小さいときに速さを競う幼稚園や教室に通っていたこの多く子が、適当に勉強する悪い癖がついて、高学年や中学になってから成績不振に陥っています。)
スピードは後でついてきます。事実、スローペースだった子供が
中3になってから早くできるようになり、上位の進学校に合格した例がいくつもあります。大人にとって当たり前のことがわからないのが子供です。「どうしてわからないの?」は禁句です。「わからない」から勉強するのです。
(わかっていれば学校へ行く必要はありませんね)問題は必ず声に出して読ませましょう。1年生の最初のうちは指で文字を確認しながら読みましょう。設問の意味を間違えて読まない習慣をつけるためにも大切です。
《いえがく110おすすめ教材》
小1からの家庭学習の実践5<絵を読みます>最初は文字を習っていないという前提で教科書は作られているので絵が多いのです。
しっかりと絵を読み取らせましょう。
文を読み取る力の基礎となります。
絵を指でさすのは、文章を読んで必要なところに傍線を引いたりする力につながります。
やり方の例「絵の中に何があるかな(いるかな)?」「どこにあるかな(いるかな)?」(指でささせる)「なにをしているのかな?」「たくさん見つけたね。すごいね。」(必ずほめてあげます)
中には答えられない子もいるので、そういう時はまずお母さんがお話しします。
たとえば「ここにお花が咲いているね。まだ、何があるかな?」
「これは何かな?」
算数の場合は見つけたものの数を数えさせることも忘れずにしましょう。
たとえば
「リスさんは何匹いるかな?」
<問題を読みます>
今の時期はゆっくり丁寧に一字一字正しく読むことを心がけましょう。
そのために指で文字をたどらせながら読むのです。
中にはすらすらと速く読める子もいますが、
お母さんがお手本にゆっくり読んでからもう一度読ませるといいでしょう。
(実践4の勉強のさせ方のコツを参照)
読み方や設問の意味が分からない場合もあります。
その時は教えてあげてください。*読みにくいもの
( )…かっこ 「 」…かぎかっこ
□…しかく ○…まる*設問の意味や答え方が分かりにくいもの・○でかこむ…ぐるっとする(指でやって見せる)・□からえらんで…ここの中からさがして
・答えを( )の中に書く。
・きごう…あ、い、うなど
※ポピー教材をお使いの方は
「答えとてびき」にページごとに
おや目線のアドバイスがあります。ポピー小1年さんすうのページ
答えとてびき
小1からの家庭学習の実践6
<答えを書く前に>6歳児は「聞く・話す」から「読む・書く」への過渡期です。
個人差もありますが、
黙って文字を見て理解し書くということはまだ難しい時期です。
一度音にして耳で聞きそれから書く方がいいようです。
この個人差はその後の学力にかそれほど影響はありませんので焦る必要はありません。
むしろ無理に読み書きにこだわる方が後々に悪い影響を及ぼしかねません。ですから、
答えを書く前に一度声に出して言ってから書かせる方が子供は安心するようです。
また、このとき違うことを言ったときは
「どうしてそう思ったの?」と理由を尋ねてみましょう。
子供らしい発想で「なるほど」と思うことがあります。
ただし、違う場合は
「算数(国語)のお勉強のときはこんな風に答えることになっているんだよ。これは決まりだから覚えておいてね。」
と教えてあげてください。
そうすることで、鉛筆で答えを書き込むときに正しい答えが書けます。
小1の初めに、
いきなり間違った答えを書いて○がもらえなかったら子供は勉強が楽しくなくなります。 <答えを書きます>
・ゆっくり丁寧に。
解答欄にバランスよく書くのはまだ無理です。
(バランスよく書けるようになるのは3年生以上です)
はみ出していても叱らないでください。
「これくらいの大きさの字で書くと、カッコの中にきちんと入るね。」と
お手本を示してあげましょう。
・書いた後は、書いた答えを一度声に出して読ませます。
誤字脱字がないかの確認です。
間違えに気が付いたらすぐに正しい答えに直させましょう。
これは書いた答えの確かめをする習慣につながります。
(多くの子供たちがテストで誤字脱字のために点を落としています。)
小1からの家庭学習の実践7
<答え合わせ>答えを書いたらすぐに答え合わせをしましょう。
子供は自分が書いた答えがあっているかワクワクしています。
「自信ある?」「あっているかな~。ドキドキするね。」など、
子供が“早く合っているか知りたい”という気持ちを
盛り上げる言葉かけをするといいでしょう。
低学年の場合、親は答えを見なくてもわかります。
そのため答えを開かずに答え合わせをする方がいらっしゃいます。
これは、後々子供がいい加減に勉強する癖のもとになります。
面倒でも必ず答えを見て丁寧に○付けをしてください。
○付けをする道具は、赤鉛筆かサインペン・ソフトペンです。
ボールペンはお母さんの○付けには使わない方がいいようです。
(これは心理的なことのためです)
時々、ページ全体に大きく一つ○を付ける方がいらっしゃいます。
一つずつ丁寧に○を付けてください。
また、丸の最後ははらわずにとめて下さい。(閉じた○に)
子供はお母さんの○付けの仕方を真似します。
大きくなって自分で○をつけるようになったとき、
成績の良い子は丁寧に○付けをしています。
間違えた場合は、×はつけません。“間違えは悪”というイメージだけは持たせないように気を付けてください。
成績トップクラスの子は意外と教材では30点や0点がついています。
いろいろな方法がありますが、一つの例を紹介します。
①問題の番号にしるしをする。(かわいいミニシールを貼ってもいい)
②答えの上に付箋(または紙)を貼ってその上にもう一度答えを書かせる。
③あっていたら青鉛筆で○をする。①のしるしにも○をつけておくとよい。
勉強に慣れてきたら、ノートにもう一度させるといいでしょう。(夏休み前は無理です)
<てびきを読む>
ポピーのてびきは丁寧です。
お母さんは声に出して子供に聞こえるようにして読むといいです。
そうやって1年生の時から勉強してきた子は、
高学年になったら自分で解説を読んで理解し、トップクラスの成績を維持しています。低学年のうちから親が勉強の仕方の手本を示すことが大切ですね。
小1からの家庭学習の実践8<言葉かけは具体的に>「ていねいに」「ちゃんと(きちんと)しなさい」「早くしなさい」
よくお母さんが子供に話しかける言葉ですね。
「繰り返し言っているのにうちの子は全然できない。」という声もよく聞かれます。
子供は本当にこの言葉の意味が分かっているのでしょうか。
子どもは丁寧にすること、きちんとすることはどういうことなのかわかっていません。
具体的に言ってあげてください。・丁寧に字を書く→四角のおうちに入れてあげようね」「鉛筆をゆっくり動かそうね」「お手本とそっくりさんに書こうね」など・きちんと→「本はまっすぐにしてそろえようね」「背中をピンとして座ろうね」「足は床にくっつけようね」など・早く→「時計の長い針が○○のところに行くまでにやろうね」など
雑巾のしぼり方がゆるいとき、「力いっぱい5回しぼろうね」というと小さい子でも固く絞れます。「かたくしぼりなさい」といってもできません。
<文字を書くときも具体的に>
とめ、はね、はらいも正しく丁寧に書かせたいのになかなかできない、
そういう時の声掛けも具体的にいう必要があります。子どもへの声掛けの例・とめ→「ピタッ」・はね→「ピンッ」(はねが大きくなりすぎたら「元気良すぎるね」)・はらい→「すうーっ」・まがり→「カーブ」・おれ→「いっぺん止まってからかっくん
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